『あさが来た』21話「あさ、正吉に認められる。今日からあさも加野屋の働き手。」

蔵屋敷に取立てに向ったあさ(波瑠)は、使用人の男たちの雑魚寝する部屋へ
通されてしまうが、一夜明けあさは見事に武家から借金を取り立て戻ってくる。
しかと仕事を成し遂げたあさを正吉(近藤正臣)は認めるようになるが、
そんな中、徳川幕府が新政府との戦に負け、大坂の両替商は新政府から
突然の召集をかけられる。。。

『あさが来た』第4週21話「若奥さんの底力」あらすじ

泊まれる部屋はここしかないと言われ
侍に通された部屋は「加子部屋」
ここは亀助(三宅弘城)と自分だけで大丈夫だと
あさ(波瑠)はうめ(友近)に加野屋へ戻って
新次郎(玉木宏)たちへのことづけを頼む。

こんなところで寝泊まりなどと言う亀吉に
あさは今までは門前払いだったのに
屋敷の中へ入ることができた
これは絶好の好機だと言うと、
それにここは雨風がしのげて
人が多いので寒さもしのげる
いいところではないかと笑うと、
さっさと寝支度をはじめる。

翌朝、
加子部屋の様子を見に来た侍たちは
全く動じていないあさの様子に愕然とする。

そのころ加野屋では
あさが帰ってこないことが
心配でならない新次郎が
落ち着きなく店の中を
右往左往していると

「男のクセに
落ち着きなはらんかいな!
(落ち着いていなさい)」(正吉)

と、正吉(近藤正臣)は言うと
一度任してしまったからには
嫁を信じてドンと構えていなさいと
新次郎を注意するが

「そういうお父ちゃんも
さきから何べん(何回)
そろばん入れてますのや!」(新次郎)

「何べん入れても合わへんのや!」(正吉)

と、親子がこぜり合いをはじめ
正吉も新次郎もあさが蔵屋敷から
帰ってこないことが気が気でならないかった。

自分が商売なんかに興味がないと言って
働くことから逃げていたから、
あさに無理をさせてしまったと
自分のせいだと責める新次郎。

新次郎がそんなことを言うなんて珍しいと
大番頭・雁助(山内圭哉)の横に座る
榮三郎(吉田八起)は驚く。

こんなことなら自分が
一緒についていけばよかったのか
いやでも、自分に加子部屋で
寝るなんて芸当はできない無理だ!と
自問自答する新次郎の姿にを雁助は

「そらそうでおますわなぁ。
(それはそうでしょう)」

と、呆れたように口にする。

そんな加野屋の面々にうめは
「今のおあさ様は、大坂に来て
一番生き生きしておられます。」と
嬉しそうに微笑みながら言うと
お金のことはどうなるかはわからないが
ケガなどはなく無事に帰ってくるはず。

「おあさ様は かわいらしいだけの
お嬢さんではございません。」(うめ)

「それもホンマ、そうでおますわなぁ。」(雁助)

そんな中、手代の弥七(竹下健人)が
あさの帰りを告げると
新次郎も正吉も血相をかいて店の外へと
飛び出していき帰りを待ちわびていると
そこへあさが元気に大股で駆けてくる。

あさは見事に借金の一部の取り立てに
成功するのでした。

あさの持ち帰った小判に
歓喜する店の者たちと正吉は
どうやって取り立てたのかと
あさに問いかけると

「格別なことはなにも」(あさ)

「寝泊まりしただけで十分格別だっせ」(雁助)

そのとおりと亀助は言うと、
朝になってようやく出てきた蔵屋敷の勘定方は
「これ以上、この若奥さんに居られたらかなわん」
そう言って返済に応じてくれたと話す。

しかし、返済が決まったとたんあさは
「お腹が空いた」と言って使用人たちと
一緒になって朝ごはんを囲んでいたのだと
呆れたように笑う。

そんな話に新次郎は大きくため息をつくと
どれだけ心配したことかとあさに苦言を言うと
あさは心配をかけて申し訳ないというと
これでようやくお家の役に立てたと喜んでいると

「アホ!わてが心配してたんは
お金やあらへんあんたや」(新次郎)

「あんな男ばかりのところへ女ひとりで行って。。。
いざとなったらお金なんてどうでもええんや。
大事なんはあんたの身ぃやで?
(一番大事なのはあさの身の安全)」

珍しく真剣な新次郎でしたが、
当のあさは「はぁ。。。」と
新次郎の言う言葉の意味が
イマイチ理解できていない様子に
「はぁ~」と新次郎はまた大きくため息をつくと
「あほらし、風呂入ろう」と言って奥へと行ってしまう。

状況の読めないあさに榮三郎は
昨晩、新次郎はあさのことが心配で
風呂も入らずにずっとあさの帰りを
待っていたことをあさへと話すと、
そのことを知ったあさは
今回はやりすぎたと反省するのでした。

あさの働きに感服した正吉は
「泳ぎつづけるもんだけが時代の波に乗っていける」
そういうものかもしれないと考えを口にすると
正式にあさを加野屋の働き手として認める。

それからというものあさは
正吉に頼まれた藩の蔵屋敷を周り
少しずつ借金を回収していきました。

水を得た魚のように働くあさとは対照的に
はつ(宮崎あおい)は。。。

はつが井戸のそこを覗いていると、
後ろから薪を割る音がする。

そこには山王寺屋の主人・栄達(辰巳琢郎)が
自ら薪割りをしていた。

店の使用人が減ってしまったから
このくらいの仕事はと話す栄達に
戸惑うはつ。

そんなはつに栄達は
自分はもともとこの店の番頭で
こういった仕事は手なれたものだと笑う。

そして、
栄達は「すまんかったな」と口にすると、
この家に嫁いだことを後悔しているのではと
はつに話かける。

「そんな。。」と困惑するはつに対し栄達は
「ええねんで、わしかてそうや」と
自分も同じ境遇だと栄達は言い
先代に認められて丁稚(でっち)から番頭
それから入り婿とトントン拍子できたものの
今が一番きついと話す栄達は
「なんせ嫁はんがあれや」と笑う。

そういう栄達だったが、
女将の菊(萬田久子)は菊で
先代から引き継いできたこの店を
守ろうと必死なのだというと
はつに悪く思わないでやってほしいと語る。

そこへ「えらいこっちゃ」と
力なくやってきた惣兵衛(柄本佑)は
「徳川様の幕府がのぅなってしもた」と言うと
崩れ落ちてしまう。

徳川率いる幕府軍が新政府軍との戦に負けたとの話は
すぐに町中に広まり、大坂の町は大混乱。

そんな中、大坂城までもが炎に包まれてしまう。

こうして大坂にとってもあさにとっても
激動の時代が幕を開けたのです。

徳川幕府に変わって政権を握ったのは
長州と薩摩を中心とした新政府でした。

そして間もなく
その新政府から加野屋、山王寺屋を含む
大手大坂商人たちへ召集がかけられると、
新政府からとんでもない要求が突き付けられる。

二条城に呼び出されていた正吉が
息かながらに店へと戻ってくると
「お家の一大事や!」と取り乱し
その拍子に腰を痛めてしまう。

家へ運び込まれた正吉は番頭たちを集め
新政府からの要求を伝える。

その要求とは
10万両を用立てるようにとの達しだった。

10万両!!!!!???
(現代に換算して50億円)

誰もが度肝を抜かれる中、
女将のよの(風吹ジュン)だけは
その事態が飲み込めず
「10万両てどんだけ?
(どれだけの量なのか?)」とたずねると
すかさずあさが「千両箱で100箱だす」と
よのもたまげてしまう。

聞き間違いなのでは?と
あまりに無理難題な要求に
誰もが「無理な話だ」と難色を見せ
正吉は腰を押さえて倒れてしまう。

いきなりの第惨事に戸惑うあさです。

『あさが来た』第4週21話「若奥さんの底力」解説

今回は「加子部屋」「大阪城」「二条城」について解説していきたいと思います。

加子部屋(かこべや)」とは
江戸時代の幕府・諸藩は米などの輸送に漁民に船乗りとして
加子(かこ)と職名をつけていました。

つまり、加子部屋とは船乗り(漁民)たちの
共同の生活スペースといったところです。

当時の商人たちや武士たちからすると
身分の低い労働者集団というイメージだったのではないでしょうか。

大阪城
江戸末期、慶応3年新政府の樹立を宣言した後、
二条城から追われた将軍徳川慶喜が
大坂城に逃げ帰り居城していましたが、
慶応4年鳥羽・伏見の戦いに敗北後、
徳川慶喜は船で江戸へと退いていきます。

新政府軍に開け渡された大坂城は、
この前後の混乱の中でなぞの出火により
御殿や外堀四、五、七番櫓など
城内の建造物のほとんどが焼失しました。

二条城
現在、世界遺産として登録されている京都の二条城は
徳川家康の将軍宣下や、徳川慶喜の大政奉還が行われた
江戸幕府の始まりと終焉の舞台となった場所です。

近代では京都府の府庁や皇室の離宮として使用され、
1994年にはユネスコの世界遺産として
「古都京都の文化財」に登録されています。

【幕末の主な出来事一覧】→コチラ 第2話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

『あさが来た』第4週21話「若奥さんの底力」感想

今回は、怒涛の時代がはじまるな 回でしたね。

あさちゃん、亀助さん
泊り込みでの取立てごくろうさまでした(笑)

なんだか知らない間に亀助さんは
どんどんあさのお目付け役になりつつありますよね。

これからが楽しみです。

そして、今日ありましたね
栄達さんの謝罪!!!

はっきりとしたものではなかったですが
まぁ、言いにくいですよね
あの状況じゃあ。。。

それより何より菊さん本人に
はつさん嫁入りの真相を言ってあげた方が
いいと思いませんか????

今日の名言は
新次郎さんの
アホ!わてが心配してたんは
お金やあらへんあんたや」 です。
どれだけ新次郎さんが心配していのか。。。
新次郎さんの愛情ですよね!!

蔵屋敷への取立ても成功しようやく
加野屋の一員として認められたあさでしたが
そんな中、世の中は大きく変動しようとしています。
10万両の用立てを要求された加野屋は?
あさは一体どうするのでしょうか?????
次回、『あさが来た』第22話「若奥さんの底力」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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